どーでもいい話
その10 未開の領域


 故あって、「クラウド×セフィロス」ものの同人を読むことになった。
 俗に言う「やおい」ものである。
 「やおいじゃないです、ボーイズラブです!!」と頑なに主張する人もいるのだが、それはこの際おいておくことにする。

 まず表紙。
 それと思わせるものではなかったが、画風が「いかにも」と言う感じである。
 この段階で既に嫌な予感というよりは悪寒が走り出す。
 既に読む気力7割減。
 がしかし、ここで躊躇してはいかん。
 意を決してページを開く。

 前書きとイラストが目に飛び込む。…セフィロスがクラウドを包容してやがる。
 体温が2度ほど下がる。
 とりあえず本をいったん閉じ、心の平静を取り戻そうと5分ほど放心する。
 そして、葛藤する。
 読むべきか読まざるべきか……。
 ネタのためには読むべきだ。しかし、イラスト1枚でへこんだのに最後までいけるのか?

 結論:ネタのためなら我が身を削れ

 ということで、意を決して読み出す。
 4ページ目:セフィロスがクラウドに熱い接吻
 …見た瞬間に本を放り投げた。
 駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ。
 再び葛藤にはいる。

 ………中略………

 どうにかこうにか読み終わる。
 32ページの本を読むのに30分以上かけたのは久しぶりだ。

 感想:失うものなどもうない、と思っていたのにまた大切な何かを失った気がする

 …誰か、メモリの消去方法を教えてください。